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インドに住んでいると、モールやホテルなどの商業施設や地下鉄に入る前に必ずセキュリティチェックがあり、安全管理について考える機会が多くあります。
インドのセキュリティ市場は、2021~2026 年にかけてCAGR 13.8%で成長し、2026 年までに 41億6000万米ドルに達すると予想されている注目の市場です。
セキュリティ需要が高まっていることもあり、日本企業のインド進出も続いています。NEC Technologies Indiaはインドのスマートシティ計画に、顔認証やAIを使用した交通監視システムや市中監視システムなどの構築で関わっています。最近では、リアルネットワークス株式会社の持つAI顔認証技術が、インド国鉄の130駅に採用されています。
今回は、インドのセキュリティ市場の中でも、一般消費者にとって身近にあるセキュリティ「スマートホームセキュリティカメラ」について紹介します。
インドのスマートホームセキュリティ(スマホとカメラが連動するタイプの製品等)市場の成長率は、2022年は前年比116%を記録しました。市場拡大の要因は、セキュリティに対する懸念の高まり、機能アップグレードにより従来品から最新版への買い替え、企業のマーケティング活動による消費者の関心の高まりに加え、製品の傾向として2500INR(日本円で約4000円)といった手ごろな価格で製品が手に入れられる、などが挙げられます。
インドで人気のスマートホームセキュリティカメラは、高解像度・広いカメラアングル・メモリ容量の大きさ・不審者が家を訪ねてきた時の証拠音声や物音なども録音できる高いオーディオの品質・十分なバッテリー容量・ワイヤレス接続など様々な機能を備えています。中には人の動きを感知した場合のみ管理者のスマートフォンにアラートが届き、不在時に不審者侵入に気づきやすくなるよう人間とペットの区別ができるものや、子ども・高齢者に異変があった時に会話が出来るようカメラとスマートフォンのアプリを介し双方向通話可能なものもあり、多種多様な製品が存在しています。
インド在住の弊社スタッフが実際に家で使っているスマートホームセキュリティはインドの大手通信会社によるサービスで、カメラの画面上で動きがあるとアラートが届き、録画動画は7日分クラウドで保存される仕組みです。料金設定は、カメラ代2500~4500INR(約4000~7200円)+月額利用料金119INR(約190円)と、手ごろな価格設定です。
実際の使用感は「当カメラはインドでは自宅内での子供・高齢者やメイドの行動チェックに使われることが多いと聞き、飼っているペットをいつでも確認できるよう購入しましたが、アラートが適切に飛んでくることや録画動画を遡って視聴出来ることなど、防犯用途としても活用できることに気づき、住まいの安心感にもつながりました」と期待以上の価値を見出しているようです。
弊社では、生活者に対する商品等のユーザビリティーテスト、インタビューと生活観察を組み合わせた実地ならではの調査観察も承っております。お気軽にお問い合わせください。
2023年2月に発表されたインドにおける日系企業に
関する主なニュースは、
【2月9日】ダイフク、自動化・省力化機器でインド市場の成長に強い期待表明
【2月10日】資生堂、インドでのブランド展開拡大へ
【2月21日】IHI、インドにおいてグリーンアンモニア製造・利活用事業の検討を開始
インドのホームオート市場医療~COVIDによるライフスタイルが変化、大都市部を中心にスマートホームなど、テクノロジーを使った住宅の省エネ・安全・快適な環境が求められるようになってきている。