■インフォブリッジからのお知らせ
2月5日にインフォブリッジとインドの大手法律事務所Induslawが共催で「インドのデジタル個人データ保護法」に関するセミナーを開催しました。Q&Aやネットワーキングの時間も設け、貴重な情報交換の機会になったというお声もいただきました。インフォブリッジでは、このようなセミナー・イベント企画も行っております。
■ Pick UP! News
最近、ドローンによる旅客輸送実装を2-3年後に見据えて各社が動きを見せています。政府も法整備等進める中、ドローン系スタートアップも急増中。今回はそんな発展最中のドローン市場を取り上げます。
空飛ぶクルマを手掛ける日本企業SkyDriveは、2024年1月にインドのドローン関連技術開発スタートアップであるマルット・ドローンとインドのエンジニアリング会社サイエントと空飛ぶクルマの開発に関する技術連携のための覚書を締結し、開発を加速させています。また、グジャラート州と協定を結び、2027年をめどにインドでの空飛ぶクルマの社会実装を目指しています。スズキ㈱も同社への追加投資を発表しました。
SkyDrive以外にも、一般に「空飛ぶタクシー」と呼ばれる電動垂直離着陸 (eVTOL) 航空機を開発するインド企業ePlaneは、2025年から26年までにさらなるプロトタイピングとテストを完了して商品化を開始することを目指しており、インドの観光およびホテル大手インターグローブ・エンタープライジズは、eVTOLを手がける米国のアーチャー・アビエーションと手を組み、2026年にインド各地で完全電動の空飛ぶタクシーの運航を開始する計画を明らかにしました。
インドのドローン製造は政策にも後押しされ全体的に増加しています。インド政府がドローン政策「ドローンルール2021」により産業活性化を促進させたこともあり、インドのドローンスタートアップ企業数は220社(2022年時点)、その数は2021年8月から2022年2月の間に34.4パーセントの増加となりました。日本企業がインドでドローン製造を開始しています。 2022年には日本のドローンメーカーACSLがインドに子会社を作り、生産を開始。同社は2023年には現地企業とパートナーシップを締結し更なるサービス展開を目指している模様です。
インド政府は自国がドローンの世界的なハブになることを目指してイノベーションと成長を促進させる政府予算が投入されるのではと見られており、今後も市場の勢いは加速することと期待されます。
また、BISリサーチの2021年7月のレポートによると、世界のドローン市場は21~22年度には284億7,000万米ドルに達すると推定されており、そのうちインドが4.25%のシェアを占めると見られています。
旅客輸送はまだこれからですが、インドにおいてドローンの活用は多業界に広がっており、小売および商業分野、建設、不動産、農業、公共事業とエネルギー、金融サービス、メディアとエンターテイメントなどで展開されています。
農業分野では飛ばしたドローンから土地のデータを読み取りAIで分析して害虫や病気の管理を行うものなど実用的に使用されています。また、物流分野では医薬系サービスも見られるようになり、農村や山岳地帯への血液や医薬品の輸送にドローンが使用されるケースがあり、ドローンの物流サービスが生活を支えるインフラとなる片鱗を見せています。
インド発スタートアップVyoriusは、南アジア初の商業用ドローンによるワクチン配送を成功させた後、日本でも「災害対策」や「公共安全」といった場面でドローンが活用されていくと見て、沖縄科学技術大学院大学に2023年より拠点を設立し、資金調達や日本での顧客・パートナー開拓を進めているといいます。
前述のインド企業が日本で事業を展開するケースや、日本企業SkyDriveとインド工科大学ハイデラバード校が協業を行うといった日印の協力により事業を展開していくケースなど、両国をまたいだ動きもあるドローン市場。近い将来、日印協業による空飛ぶタクシーが見られるのか期待が高まります。
インフォブリッジでは、インドの全体的な情報やお客様の業界に特化した調査、進出にかかるコンサルティングを行っております。お気軽にお問い合わせください。
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